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(欧) EU新SEP法制案が判明(3)ドラフト2本 Leaked EU SEP regulations drafts

更新日:2024年4月23日

Proposal for a Regulation on SEPsの正式発表は来週26日に予定されているが、異例ではあるがそのドラフトが関係者の間に既に出回っており、正式発表前に相当数の議論が起きている。 今回リークしたEU-DGの資料は二つある。ただし、まだ正式な発表ではないのでその利用にあたっては利用者の自己責任で行っていただきたい。


1)Regulations Proposals ドラフト(56ページ)

2)SEP Impact Assessment ドラフト(245ページ)


今回の新法制案の骨子は

1)EUIPOにSEPを登録する

2)EUIPOがSEPライセンス料の決定に関与する

3)必須性テストをサンプルで実施する


<参考>

Photo: Unsplash, Sara Kurfess


1)Regulation Proposals 提案ドラフト

"Proposal for a REGULATION OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL on standard essential patents"

EU機関であるEUIPOをCompetence center(法的権限センター)として位置付け、SEPに関する包括的な管理を行おうとするものである。その管轄する範囲は従前から予想されていた必須性判定の仕組みを超えてさらに広範な内容となっている。


Competence center(法的権限センター)の管轄範囲は

  1. SEPの登録 Maintaining a register of SEP

  2. SEP判例データベース管理 Maintaining a database of SEP case law

  3. FRANDレートの決定 terms and royalties

  4. SEPの必須性判定 Assessing the essentiality of SEPs

  5. 累積ロイヤリティの決定 Administering aggregate FRAND royalty determinations

2)SEP Impact Assessment ドラフト

欧州委員会はその法制化の前提として、意見募集からインパクトアセスメントを行うことが定められているが、そのドラフトも次のリンクから入手可能である。McDermott Will & Emery 法律事務所が業界誌Lexologyに公開されている

SEPに関する詳細な分析を積み上げており、そのなかからさまざまなOptionを検討している。望ましいoptionはP.53以下に記載されている。

  • Option 1(PO1): Voluntary guidance,

  • Option 2(PO2): SEP register with essentiality checks,

  • Option 3(PO3) SEP register with essentiality checks and conciliation procedure,

  • Option 4(PO4):Aggregate royalty for SEP,

  • Option 5(PO5):SEP clearing house.

それぞれのメリットデメリット、その与える影響を検討している。効果測定の比較表はP. 48-51。

その上でOption4を望ましいものとして提案している(p.53)。EU-DGが行ったさまざまなアンケート調査の結果も付記されている。


3)二つのドラフトに関する議論・意見

内容については様々なブログがある。大別して今回のドラフトは欠陥はあるが正しい方向に向かっていると前向きに評価する意見(AppleやContinentalをはじめとするSEP実施者側が中心)と、EUドラフトはanti-SEP-Owner regulatory frameworkとしてSEP権利者に権利行使の前提としてさまざまな義務付けを行っていることから有害とする意見(FOSSを初めてする主要ブログやSEP権利者側が中心)とに大別される。今回のドラフトが来週26日に最終的にどのような形で発表されるかは不明であるが、SEP関係者の多くの注目をが集まっている。


(私見)今回のドラフトの位置付けはPolicy makerとしてのEU-DGが2020年のIP Action Planから5年に渡り続けてきたSEPガウイドラインの総括である。EU-DG-GROWも来年春に任期満了(欧州議会5年ごとの改選)を前にの区切りをつけようとしたものと見られる。ただこれほどの白熱した対立意見が存在するなか、EU-DG-GROWが欧州議会やstakeholdersとの調整を行えるかは極めて疑問であろう。現実的には次の新EU-DGに判断が委ねられるトピックになるのではなかろうか。

 
 
 

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