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<論考> SEP論文紹介 3 Recent Publications on SEPs
By Toshifumi Futamata on Nov 15 SEPに関する優れた論考が3本ありましたのでリンクで紹介いたします。 ⚫︎NBL今月号に2本掲載。 NBL(New Business Law) No. 1302 2025.11.15 (有償購読) https://www.shojihomu.co.jp/publishing/subscription_now?category=2&sub_category=7 論説 「日本のSEP戦略はどこで躓いたのか」 松永章吾 判例紹介「わが国初のFRAND差止判決(東京地判令和7-6-23) 」 紋谷崇俊 ⚫︎もう1本 森・濱田松本法律事務所ニュースレター 2025.09.16 「標準必須特許(SEP)の近時の動向」 小野寺 良文、 石川 大輝、佐藤 真澄、 戸川 匠 https://www.morihamada.com/ja/insights/newsletters/124146 目次 Ⅰ. はじめに Ⅱ. SEP紛争の特殊性 Ⅲ. 国内における近時のSEP紛争に関する事例..
Toshi Futamata
11月15日読了時間: 1分


欧州議会法務委員会 EU SEP規則案撤回見直しを要求 EU-JURI votes to sue EC over withdrawal SEP Reg.
by Toshifumi Futamata on Nov 9 EU議会のJURI委員会(Legal Affairs Committee法務委員会, JURI)は、EUにおける立法審査について活動しているが、11月4日に行った複数採択のなかで、先に欧州委員会ECが行ったSEP法案を撤回する方針決定につき、照会書簡を欧州議会議長Roberta Metsolaに送達し、ECの撤回に疑義があるとして欧州司法裁判所(CJEU)に付託するか、当照会につき本議会投票を行うことを11月14日までに行うように求めた。 これまでの経緯を振り返ると、2024年1月JURI委員会でSEP規則案が採択され、同2月には本会議でも可決された。しかし、その後欧州委員会やEU理事会(閣僚理事会)で審理が進まず、欧州委員会は2025年2月のワークプログラムでSEP規則案の撤回を示唆し、同7月には正式に「合意の見通しが立たないため取り下げると」と表明し、欧州委員会の公式文書でも撤回が明記され、SEP規則案の再審議・成立の可能性は当面消滅しているとみられていた。 現在の欧州議会では簡素
Toshi Futamata
11月9日読了時間: 1分


インド最高裁で知財訴訟迅速化判例 Indian Supreme Courts Issues Landmark Ruling to Fast-Track IP Cases
インド最高裁で知財訴訟手続に関する重要な判例がでた。現在継続中のSEP事案80件にも影響を及ぼす。 2025年10月27日付で言い渡されたインド最高裁判決(Novenco Building and Industry A/S v. Xero Energy Engineering Solutions Pvt. Ltd.)に関する解説を、インドの知財事情に詳しいコンサルティングファーム AsiaWise Professionals の奥啓徳氏よりいただいた。 November 3, 2025 by Yoshinori Oku 【速報】インド最高裁、知財訴訟の訴訟前調停を免除判決 ― 緊急性テストの明確化と、SEP訴訟への実務的波及 ― ■ 事件概要 本件は、デンマーク企業 Novenco が開発した高効率産業用ファン「ZerAx」に関し、元販売代理店であった Xero Energy Engineering Solutions Pvt. Ltd. とその関連会社 Aeronaut Fans Industry Pvt. Ltd. が類似製品を製造・販
Toshi Futamata
11月3日読了時間: 4分


<イベント>早稲田大学RCLIPのSEPセミナーの案内 SEP Seminar by Waseda Univ. RCLIP
By Toshifumi Futamata on Oct.30 早稲田大学知的財産法制研究所(RCLIP)が、ミュンヘン地裁のオリバー・シェーン判事を招いて、ドイツの裁判所、特にミュンヘン裁判所が、標準必須特許(SEP)および関連するFRAND問題の分野で、特許紛争の国際化にどのように対応しているか等について解説するセミナーを開催する。そのイベント情報を共有させていただく。 日時:2025年11月27日(木)17時00分~18時45分(予定) 場所:早稲田大学3号館602教室 https://www.rclip.jp/jp/events/munich-patent2025 RCLIPイブニングセミナー[ミュンヘン特許侵害訴訟] 日時:2025年11月27日(木)17時00分~18時45分場所:早稲田大学3号館602教室言語:日本語・英語(逐次通訳) RCLIPでは、ドイツのミュンヘン地方裁判所の特許部の一つで部長判事を務めるオリバー・シェーン博士を講師に迎え、イブニングレクチャーを開催します。 近年、ミュンヘン地方裁判所は、事件数および注目度の点
Toshi Futamata
10月30日読了時間: 2分


Pantech v Google 大阪地裁 判決文公開 Pantech v Google Judgement of Osaka District Court announced
By Toshifumi Futamata on Oct.28, 2025 ~FRAND交渉をめぐる大阪地裁判決と東京地裁判決の分岐の理由~ 2025年4月23日、大阪地方裁判所第26民事部は、PantechがGoogleに対して提起していた特許権侵害差止請求事件(令和5年(ワ)第7855号)について、原告の請求を棄却する判決を言い渡した。本判決全文が裁判所ウェブサイト上で公開されている(PDF添付)。 https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-94591.pdf 松阿弥隆裁判長は判決で、「原告の差止請求権の行使は権利濫用に当たり、その余の点について検討するまでもなく理由がない」と明言した。 1.大阪地裁・東京地裁の対照的判断 Pantech v. Google事件は、東京地裁(Pixel 7を対象)と大阪地裁(廉価版Pixel 7aを対象)に係属し、並行して審理された。両社の係争は4G(のちに5Gも加わる)通信規格SEPのグローバルライセンス条件をめぐるもので、同一の4G-LTE規格SE
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10月28日読了時間: 5分


エプソンが音声コーデックOpusプールからライセンス取得 Epson joins Opus audio codec pool
By Toshifumi Futamata on October 16, 2025 音声圧縮技術分野では、かつてMP3が音声コーデックとして広く普及していた(現在は特許満了)。標準化団体IETF(Internet Engineering Task Force)は音声と音楽の双方に対応するリアルタイム通信むけのための規格としてOpusの標準化を進めてきた。 Opus規格自体は公開仕様だが、関連する符号化・デコード処理に関しては米Dolby、独Fraunhofer、日NTTなどが特許を保有している。これらを束ねる特許プール管理者としてロンドンのVectis IPが2023年にOpus Patent Poolのライセンス活動を開始していた。 現在のライセンサーはDolby, Fraunhofer, NTT(2024年11月加入)の3社で、ライセンシーは50社以下と言われる(Vectisは社名を公表していない)。 Vectis IP Ltd https://www.vectis.com Opus Patent Pool https://www.opusp
Toshi Futamata
10月16日読了時間: 2分


「トヨタがAvanci 4G5G 車プールにライセンサー・ライセンシーで加入」報道 Toyota becomes Avanci Vehicle licensor & licensee News
by Toshifumi Futamata on October 11, 2025 トヨタがAvanciの5G Vehicleのライセンスプログラムにライセンサーとして、かつライセンシーとして加入したと知財業界誌IPFRAY(Florian Mueller氏)が昨日2025年10月10日付で報じた。 https://ipfray.com/toyota-becomes-avanci-4g-5g-licensor-previously-only-licensee-acquired-4g-5g-seps-from-oppo/ 実はこのニュースは日本のロボット・AI業界専門誌ロバスタ(iid社)が一年前の2024年10月10日に報道していた内容に基づいているように見える。 https://robotstart.info/2024/10/10/avanci-toyota.html 最新のニュースとして誤解で掲載されたものかもしれない。IPFRAYは国際的に影響力の大きい知財ブログであるが、今回は内容に難があるのであらためて解説を加えたい。...
Toshi Futamata
10月11日読了時間: 2分


EU SEP法案 「撤回一覧」官報に掲載 SEP Reg. in List of Withdrawn EP proposals
by Toshifumi Futamata on October 8, 2025 欧州委員会が提案し議論が渦巻いていたSEP規則案(注)は、本年2月11日「予見可能な合意がない」ことを理由に、に欧州委員会により撤回されていたが、今般10月6日付の官報「withdrawn(撤回)」一覧 Withdrawal of Commission Proposal (C2025/5423)に正式撤回が掲載された。 https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=OJ:C_202505423 この廃案により、EU内のSEPライセンスやその執行の枠組みに新たなルールは追加されず、従来の各国法や判例、統一特許裁判所(UPC)がSEPのルールづくりに中心的な役割を担うことが改めて確認された。 (注)Proposal for a REGULATION OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL on standard essential patents and ame
Toshi Futamata
10月8日読了時間: 1分


(速報)Pantech v Google 東京地裁判決全文公開 Publication of Judgment: Pantech v Google in Tokyo D. Court(Full text)
東京地方裁判所民事第40部(裁判長裁判官中島基至、裁判官武富可南、裁判官坂本達也 ) 判決文は69ページあるが、全文のリンクは https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-94450.pdf ブログ文末にPDFも付ける...
Toshi Futamata
10月1日読了時間: 4分


中国BYD Avanci 4Gに加入 BYD signs Avanci 4G Vehicle Program
Sep.28 2025 2024年世界の自動車生産数は9250万台であったが、うち3128万台を中国が占め、世界一の生産国となっている(国際自動車工業連合会OICA統計*)。中国には十数社の大規模な自動車OEMが存在し、海外市場での勢いも増している。特に電気自動車(BEV)...
Toshi Futamata
9月28日読了時間: 2分


(研究会発表資料2)韓国企業SEP動向 SEP licensing trends in Korea
SEP研究会9月例会において、韓国のFirstLaw P.C.のDr. Sehwan Choiより「韓国企業のSEP動向」について次の2つのトピックで語っていただいた。その発表資料を掲載させていただく。 Korean NPEs(PAEs) Samsung v ZTE...
Toshi Futamata
9月23日読了時間: 1分


(SEP研究会発表資料)米国SEP最新動向 Latest SEP Licensing development in US
SEP研究会9月例会において、Fish & Richardson法律事務所 NYのMichael F. Autuoro弁護士とJeffrey Mok弁護士が米国におけるSEP動向を次の4つのトピックで語っていただいた。その発表資料を掲載させていただく。 Anti-Suit...
Toshi Futamata
9月21日読了時間: 1分


JVCKENWOOD もHEVCでHisenseをUPCに提訴 JVCKENWOOD's HEVC-SEP filed in UPC
当ブログでも既報のように、NECとETRIは中国HisenseをHEVC/H265の特許権侵害でUPC Mannheim LDで8月7日に提訴した。同日にJVCKENWOODもHisenseをUPC Munich LDで提訴していたことが判明した。...
Toshi Futamata
9月10日読了時間: 2分


(速報)インド競争当局CCI v Ericsson最高裁判決 CCI v Ericsson Judgement in Indian SPC
インドの知財事情に詳しいコンサルティングファームAsiaWise Professionalsの奥啓徳氏より、注目されていたインド競争当局(CCI) v Ericssonの最高裁判決の情報をいただいた。その分析と判決文を紹介する。 概要 事件番号 SLP(C) No....
Toshi Futamata
9月5日読了時間: 3分


Huawei 元CTO 営業秘密侵害で判決 Huawei's ex-CTO ”King of Wi-Fi" sentenced in Shanghai court
Photo: Unsplash Susun Bughdaryan 中国にとりコア技術を保護することは国家の生命線と競争力を守ることとしてきわめて重視されている。中国のハイテク企業の実態や知財規制強化の流れを伝える内容が、今回ファーウエイの営業秘密漏洩事件から浮かび上がってい...
Toshi Futamata
8月31日読了時間: 3分
NECがHEVCでHisenseをUPC提訴 NEC's HEVC-SEP litigation in UPC
HEVC(H.265)を巡る訴訟がヒートアップしている。HEVCは動画圧縮技術の中心規格で、ストリーミング、放送、スマートテレビ、スマホに広く実装されている。パテントプールは複数存在するが、今回提訴したNECは先に提訴しているNokia、ETRI(韓国電子通信研究所)と同様...
Toshi Futamata
8月25日読了時間: 3分


禁訴令に関する中国最高人民法院指針 China SPC's guideline on ASI/ AASI
【ASI概要】 SEPを巡る係争はグローバルである。訴訟が各国で展開され、時としてそれらが「交錯」する関係となる。その先駆的な事案は中国でSEPを巡り頻発した「禁訴令」、正確には「禁訴(執行)令」である。もともと英米法における法概念anti suit...
Toshi Futamata
8月21日読了時間: 8分
<論考>「UPCのFRAND訴訟判決の解説」<Article> "FRAND Rulings in UPC"
欧州統一特許裁判所(Unified Patent Court: UPC)は2023年6月1日に運用を開始した。そのわずか1年半後の2024年11月22日にUPCマンハイム地方部によりFRAND訴訟について歴史的な第1号判決が出された。 この判決Panasonic v....
Toshi Futamata
8月6日読了時間: 1分


欧州委員会 SEP法案を正式撤回 EU Commission confirms withdrawal of SEP Regulation
https://www.euronews.com/next/2025/07/31/eu-commission-confirms-ditching-of-ai-liability-and-patents-proposals...
Toshi Futamata
8月1日読了時間: 1分
InterDigitalがSamsungから1600億円のロイヤリティ確定 InterDigital Awarded $1.05 bln in Samsung Arbitration
7月28日、ICC(国際商業会議所)の仲裁パネルは、米国InterDigital Inc(IDC).と韓国 Samsung Electronics Co., Ltd.との間で締結されたIDCのセルラーワイヤレス、ビデオテクノロジーに関する特許ライセンスの8年間ロイヤルティ総...
Toshi Futamata
7月31日読了時間: 2分