SEP研究会 2020年ワークショップ(7月7日終了)配布資料あり

 

(実施報告)180名の企業、法曹、行政、大学などSEPにご関係の方々のオンライン参加をいただきました。当日は経済産業省基準認証課から挨拶を頂いたあと、松永章吾弁護士から近時のドイツ判例動向をUPDATEして頂いたあと、5名のパネリストとのパネル討議を行いました。

 パネルディスカッションでは「近時のSEP重要判と動向」

プレゼンテーション(松永弁護士)を受け、まず欧州、特に

ドイツ連邦最高裁Sisvel v. Haier事件について意見を交わした

が、権利者寄りの判断でないかとの感想が多かった。欧州は、

英Unwired Planet v. Huawei事件、独Nokia v.Daimler事件等

が係属中であり、今後も注視が必要である。続いて日本の話

題に移り、経済産業省産業製造局より発表されたライセンス

ガイド3原則(1 License to All、2 Top Down アプローチ、 3 寄与率)については、契機となったフェアバリュー研究会に一部パネリストも参加していたが、いくつか興味深いコメントがあった。他のパネリストからは、通信のインフラに関する技術は「産業の血液」であり、経産省の考えに好意的な意見があったが、(原則1)「License to All」については、実務上の問題の指摘もあった。また、特許庁の特許制度小員会が発表した「AI・IoT技術の時代にふさわしい特許制度の在り方 中間とりまとめ」について、「モノ」から「コト」へのビジネスモデルの変化を捉えた、興味深い内容であるとの意見が多かった。サービスやサブスクリプションへと変化する収益モデルにおいてSEPのコスト負担を、スマイルカーブの何処に求めるのかなどの議論があった。最後にコメンテーターから、パネリストから指摘のあった5Gに向けて通信SEPファミリー件数が10万を超えるとの点を踏まえて、通信SEPを利用する企業が二桁増大するだろうとの環境の激変などが指摘された。(守屋文彦 記)
 

This year's annual workshop ended on July 7, 2020. We had 180 experts form corporates ,legal professionals, governmental agencies, universities. After opening remark of METI, Attorney Matsunaga gave update on recent German cases. It follows a panel discussion with five SEP experts from industry and legal(antitrust).

Topics cover SEP trend in Europe and discussion result of the two key committees at JPO(Patent law subcommittee) and METI(Fair value study). The discussion covered the talk at JPO subcommittee and METI's report, which showed its advice to "License to all, top-down approach, and fair valuation", outreach of patent law under the changing era from manufacturing to service(or beyond servicing) oriented society. 

1時間40分のビデオのリンクは以下の通りです。また配布資料は文末にリンクあります。

動画:https://youtu.be/9s6bGWeG-AQ

<事前告知>

1.本ワークショップの趣旨

 SEP研究会はSEPに関する関心が高まった2013年に経済産業省の国際調査プロジェクトの一環として設立され研究会を開始し、2016年以降は有志による研究会として研究会活動を継続しております。2019年度も世界各国のSEP動向をテーマに計5回研究会を経済産業省で実施し、産官学及び法曹関係者でSEP動向を討議しました。今回はそれらの成果をもとに公開ワークショップを実施致します。近時の世界のSEP関連の判例のプレゼンテーションのあと、5人のパネリストが日本の動き(経済産業省、特許庁での議論)、欧州(ドイツ最新判例)、米国の動き、通信以外のSEPなどを討議します。

 

2.実施概要

 日程:2020年7月7日(火) 午後5時より午後6時30分(90分)

 会場:三菱総合研究所よりZOOMオンライン中継(定員200名)

 主催:SEP研究会

 後援:AIPPI(日本国際知的財産保護協会)

 

3.プログラム

    SEP動向と日本企業の戦略           

    挨拶 経済産業省産業技術環境局国際標準課 統括基準認証推進官 高田 元樹

    プレゼンテーション:「近時のSEP重要判例と動向」

  松永 章吾(弁護士、ゾンデルホフ&アインゼル法律特許事務所)

    パネルディスカッション「2019-2020年のSEP動向と今後の企業戦略を考える(仮題)」

 パネリスト:

  川名 弘志(KDDI知的財産室長)

  芹沢 昌宏(日本電気 コーポレート技術戦略本部上席主幹)

  守屋 文彦(Nokia Technologies Japan統括責任者)

  山中 昭利(デンソー 知的財産部長)

  池田 毅 (弁護士、池田染谷法律事務所)

 コメンテーター: 長澤 健一(キヤノン常務執行役員 知的財産法務本部 本部長)

 モデレータ:二又 俊文(東京大学未来ビジョン研究センター 客員研究員)

パネリスト・プレゼンテーター・コメンテーター・モデレーター紹介  (50音順)

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池田 毅

弁護士、池田染谷法律事務所

2002年京都大学法学部卒業。2003年弁護士登録。2005年~2007年公正取引委員会審査局勤務。2008年カリフォルニア大学バークレー校修了(LL.M.)2009年森・濱田松本法律事務所勤務。ニューヨーク州・カリフォルニア州弁護士登録。2018年10月に独占禁止法・景品表示法・下請法等を中心的に取り扱う池田・染谷法律事務所を設立。Chambers、Who’s Who Legalなどの国際的な弁護士ランキングで日本を代表する独禁法弁護士の一人に選定されている。2020年5月、池田・染谷法律事務所のオフィスを有楽町に移転。

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川名 弘志

KDDI知的財産室長

1993年第二電電(現、KDDI)入社、2000年知的財産室、2006年弁理士登録、2015年知的財産室長。平成29年度 特許庁産業財産権制度問題調査研究(スタートアップが直面する知的財産の課題および支援策の在り方に関する調査研究に関する委員会)委員、令和元年 特許庁産業財産権制度問題調査研究(経営に資する知財マネジメントの実態に関する調査研究)委員ほか。

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芹沢 昌宏

NECコーポレート技術戦略本部上席主幹 兼 標準化推進部エグゼクティブエキスパート 兼 知的財産本部エグゼクティブエキスパート

NEC入社以来、マルチメディア技術に関する研究者として、日本デジタルセルラ(PDC)、米国TIAデジタルセルラ、ITU-T、MPEG、3GPP等での標準化及び特許ライセンス等のSEP活動に従事。2004年 NEC情報メディア研究所 研究部長、2012年 NEC標準化推進部長を経て、2018年より現職。工学博士。

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長澤 健一

キヤノン株式会社 常務執行役員 知的財産法務本部長

1981年4月にキヤノン株式会社入社、2001年から2006年までキヤノンヨーロッパに駐在、2008年から2010年までキヤノンUSAに駐在。2010年4月に本部長に就任。2012年3月より取締役、2016年3月より常務執行役員。現在は、発明推進協会理事、知的財産研究財団評議員、工業所有権協力センター評議員、日本特許情報機構評議員、東京工業大学非常勤講師、金沢工業大学客員教授、日本知的財産協会 副会長、日本ライセンス協会 次期会長を兼任。産業構造審議会知的財産分科会等の委員も務める。2015年には、特許庁による平成27年度知財功労賞「特許庁長官表彰」を受賞。

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二又 俊文

東京大学未来ビジョン研究センター 客員研究員

パナソニックで海外駐在後、パナソニックモバイル知財交渉責任者(CLS)、イタリア知財管理会社日本法人社長を経て、2013年より現職。特許庁グローバル人材育成プログラム講師。東大戦略タスクフォースリーダー育成コース講師。SEP研究会座長、シンガポールi2P Ventures相談役。三菱総合研究所客員研究員。

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松永 章吾

弁護士、ゾンデルホフ&アインゼル法律事務所

民間企業を経て2008年弁護士登録。クロスボーダーの知財訴訟の代理のほか、多国間で提起される特許侵害訴訟のマネジメント業務にも従事する。2013年のMicrosoft v. Motorola事件地裁判決言渡し直後から2014年まで、ワシントン大学ロースクール客員研究員としてFRANDロイヤルティ問題の研究に従事。欧州及び米国のSEP裁判例についての論稿多数。

守屋 文彦

Nokia Technologies Japan統括責任者

元ソニー株式会社VP 知的財産センター長(2006年~2015年)。金沢工業大学イノベーションマネジメント研究科客員教授(2015年~)。日本知的財産協会2010年度理事長、産業構造審議会 知的財産政策部会 特許制度小委員会委員、東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社支援・投資委員、特許庁 平成30年度知的財産国際化戦略推進事業(経営における知的財産戦略)委員などを歴任。平成29年度「知財功労賞」特許庁長官表彰。

山中 昭利

株式会社デンソー 知的財産部長

1993年に日本電装株式会社(現株式会社デンソー)に入社し、主に研究開発部門の幅広い技術分野における出願権利化、他社特許クリアランス等を担当。1999年から同社知財子会社の外国特許部にて英文明細書作成、外国出願OA対応に従事。2000年から2003年までドイツの特許事務所にトレーニーとして駐在し、ドイツ・欧州特許に関する実務・法制度・ドイツ語を習得。帰国後は、半導体分野や自動車関連部品に関する出願権利化、他社特許クリアランス等に加え、国内外競合・NPEとの特許交渉にも従事。2011年から全社知財戦略立案・実行に関与し、2017年から知的財産部長としてグループの知財マネジメントを牽引している。日本知的財産協会常務理事、愛知県発明協会幹事。

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​当日の配布資料

「近時のSEP重要判例と動向」

"Recent SEP trend reading from recent European cases"

松永章吾 Shogo Matsunaga, attorney in law.

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