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(米) Ericsson v. Apple訴訟 UPDATE

更新日:2022年12月6日

エリクソンとアップルのライセンスをめぐる訴訟は、米国(EDTX, ITC, PTAB)、英国、ドイツ(ミュンヘン、マンハイム、デュッセルドルフ)、オランダ、ベルギー,コロンビア、ブラジルと世界中で展開されているが、新たな段階に入りつつあるので概要を日高誓子英国弁護士(Gowling GWL)に整理していただいた。

9月21日実施のSEP研究会でのご発表に最新の米国ITC訴訟でのエリクソン有利決定情報などを補足いただいた。


日高弁護士まとめメモより

グローバルレベルで4Gと5GのSEPを含む並行訴訟がくりひろげられている

  • SEPとNon-SEP(NEP)を合わせて行使されている訴訟もあり

  • 中国では訴訟がない

  • 各国で異なるFRAND判決が出る可能性あり

両当事者ともテキサス州東部地区連邦地方裁判所(EDTX)によるグローバルFRANDライセンス条件の設定に同意しているが、Appleはそのライセンス条件を受け入れる約束をする事を拒否している

  • Ericssonは米国ではSEP訴訟で差し止めが得られにくい為、差し止めが得られやすいUKでグローバルFRANDライセンスの設定を請求

Ericssonは差し止めで, Appleにプレッシャーをかける戦術

  • ドイツではWhatsAppに関連する技術にかかわるNEPを行使し、侵害が認容されればFRANDとは関係なくAppleの製品が差し止めされる可能性あり

  • Appleの他の(例えば対エピック)競争法の訴訟にも影響を及ぼす

  • US国際貿易委員会(ITC)で侵害品のExclusion Orderを請求

  • Appleは差し止め請求を伴うSEP・FRAND訴訟を提訴する事は特許権の濫用と主張 [EDTXによるグローバルFRAND条件の設定を同意している]

米国ITC

  • Ericssonの3件のITC訴訟のうち5件のNEP特許が含まれている1件においてクレーム解釈のヒアリングが行われ、行使されているNEP 5件のうち3件は広範なクレーム解釈を求めているEricssonに有利な判決が出た。他2件のNEPに関してはAppleのクレーム解釈を支持したが、Ericssonは更に控訴し、均等論を適用する事も含め挽回の可能性もある。

  • この訴訟のEvidentiary Hearing (トライアルに似ている)は来年1月に行われる予定である。 Evidentiary Hearing後、判決(Initial Determination)が4ヶ月以内に言い渡され、4ヶ月後位にCommissionがレビューをし、最終的な判断(Final Determination)がなされる。不服の場合にはFederal Circuitに控訴可能


解説全文は次のPDF資料を参照ください


 
 
 

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