UPCマンハイム、Nokia v GeelyでAASI発令 UPC Pushes Back on Cross-Border License Play
- Toshi Futamata
- 1 日前
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April 29, 2026 by Toshi Futamata
2026年4月20日 UPCマンハイムLD(Tochtermann判事)はノキアの申立てを認め、杭州中級人民法院が発していたinterim license(仮ライセンス)申請に対してA-ASI(反-禁訴令)を命令し(UPC_CFI_1291/2026)、吉利に対して24時間内に仮ライセンス申請を撤回することを命じた。UPCはこれにより権利者ノキアが中国で不当な地位に置かれることを緊急かつ現実的なリスクに置かれること禁じた。ただし、吉利が提起している中国におけるFRANDレート設定手続き自体には今回のA-ASIが及ぶものではないことも明らかにされた。EUに提出されたマンハイムLDの決定原文 UPC Mannheim Notifies EU of Second AASI Ruling: Nokia v. Geely
<これまでの経過>
2025年7月18日 Nokiaは Geely 吉利自動車に対して UPCマンハイムLD, ミュンヘンLD, ドイツミュンヘン第一地裁に特許侵害訴訟を提起した。それに対して吉利自動車は2025年7月23日 杭州中院に対してFRANDレート設定確認の訴訟を提起し、料率の設定とノキアがFRAND義務に違反したと主張した。事件番号(2025)浙01知民初83号。
2026年4月8日吉利は杭州中院において、さらに仮許可interim licenseを申請し、この申請は4月15日のノキアに送達された。そのヒアリングが4月23日に予定されていた。これを受けノキアは緊急にUPCにAASIを申し立てた。
今回のポイント:UPCの域外牽制
UPCは今回の中国での“interim licence”がUPC手続を実質的に圧迫するとして、EU側の司法権限を侵害しうる判断した。この構図は、2025年のInterDigital v. AmazonでのUPCの対応を踏襲したものである 。
2025年IDCとの違いは、今回の通知が極めて迅速であったことである。ただし、Geely側の中国での今後の審理日程との関係はまだ明確ではない。
UPCは、SEP/FRAND紛争での国際的な“手続競争”に正面から介入する裁判所になりつつあり、企業側は、中国・欧州・英国など複数法域での申立てが、相互にAASIやASIを誘発する前提で動く必要がある。今回の事案は、UPCが「中国の暫定ライセンス申立てはUPCの司法権を害しうる」と明示した点で、AASI実務を一段押し広げた事件である。
参考資料
Michael's Substack 4月22日付
UPC Issues Anti-Anti-Suit Injunction in Nokia v. Geely
微信(中文) IP Moment 4月22日付
吉利在中国针对诺基亚的临时许可申请受阻
JUVE(4月24日付)
Nokia wins anti-suit injunction against Geely’s interim-licence application

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