top of page
検索

Huawei 元CTO 営業秘密侵害で判決 Huawei's ex-CTO ”King of Wi-Fi" sentenced in Shanghai court

Photo: Unsplash Susun Bughdaryan
Photo: Unsplash Susun Bughdaryan

中国にとりコア技術を保護することは国家の生命線と競争力を守ることとしてきわめて重視されている。中国のハイテク企業の実態や知財規制強化の流れを伝える内容が、今回ファーウエイの営業秘密漏洩事件から浮かび上がっている。日本においても隣国での熾烈な営業秘密の漏洩事件の現実を知っておくことは極めて重要であろう。


ファーウエイ(華為)はさまざまな技術分野で技術優位を広げているが、その技術の一つWiFi6およびWiFi7の開発の中心にあり「Wi-Fi之王」と呼ばれた元CTO張琨(ちょう・こん)がベンチャー「尊湃(Zunpai)通信」を起こし、WiFiチップを開発し、大型出資を確保した。しかし、張琨は華為からの技術資料盗取の首謀者として、本年7月28日上海第三中級人民法院において、懲役6年、罰金300万元(約6300万円)の判決を、13人の幹部とともに受けた。同CTOと13人の企業幹部が設立した尊湃通信も強制解散とされ、保有する技術資料はすべて廃棄された。


この事件は、中国における技術盗取が大型化する一方、中国における知的財産権の取り締まり強化がますます進んでいる現実を示している。


本ブログのニュースソースは微信などのブログ記事(多数)であるが、たまたま日本語の記事も中国系の中国経済新聞(8月30日付)にも報じられているので紹介する。https://chinanews.jp/archives/27532 (8月31日現在リンク切れはない)


事件の概要

  • 2021年2月 張琨は数人の華為技術者と、華為の半導体子会社海思を退社。

  • 2022年3月 南京で尊湃通信科技有限公司を設立し、国産チップを研究開発して業界の独占を打破すると宣言。裁判資料には尊湃通信が設立されたばかりの頃の技術資料の盗取の様子が書かれているとさまざまなブログが解説している。

  • その様子は「アリ行列作戦」と言われ、大勢がスクリーンショットを撮ったり、コードを手書きしたり、回路図を少しずつ小さな圧縮パッケージに分割して、スマートウォッチで持ち出す、あるいは資料をオープンソースプロジェクトに偽装して外に転送するなど、あたかも多くのアリが行列を作って技術データを持ち出すようだった。

  • 尊湃通信が設立されたばかりの頃、60%の従業員は海思出身であったが、そのうち一部のコアメンバーは海思を離職せず、二重の身分で、昼間は海思で出勤し、夜は尊湃研究所に行って盗んだ技術をデバッグした。

  • 2022年5月 数億元のPre-Aラウンド融資を獲得。会社の評価額は5億元(20億円)、4大出資者にはWi-Fiを重視する小米Xiaomiも間接的に名前を連ねていた。

  • 2022年11月 WiFi6初代モデル開発に成功したと発表。

  • 2023年4月 尊湃通信の南京と上海本部を江蘇省と上海警察が踏み込み、7台のサーバーと9965万元(21億円)資金を押収した。あわせて14人を逮捕した。押収物を解析したところ尊湃通信のチップは華為のチップと90%同一設計内容であった。


判決内容(2025年7月28日),上海市第三中级人民法院:

  •  主犯张琨は懲役6年、罰金300万元(6300万円)

  •  その他13名は懲役1から5年,14人の罰金総額1350万元(2.7億円)

  • 张琨は出獄後5年間、この分野での「禁業令」

  • •尊湃通讯は強制解散(企業解体)、所有する技術文書廃棄、公司資金9965万元(21億円)没収。


张琨のプロフィール

米国籍を持つエンジニア。判決文によると、張被告は北京大学(北大本科)卒業後、中国科学院で修士号を取得し、渡米してさらに修士号を取得。クアルコムで5年間勤務し、最優秀技術賞を受賞した。米国籍を取得したが、2011年に帰国し、請われて華為の半導体子会社・海思半導体に入社。無線通信技術の専門家として「Wi-Fiの王」とも呼ばれ、21級(「資深主管」ベテラン主幹クラス)幹部として年収約600万元(約1億2,600万円)に達していたと言われている。


 
 
 

最新記事

すべて表示
(ワークショップ)SEP Global Workshop報告・資料(Part 2)

Part 1に引き続き、SEP Global Workshopで発表いただいた国内外のスピーカーのプレゼン資料を掲載させていただく。 We are publishing the presentations by Japanese and international speakers from the SEP Global event held in Tokyo on March 18, along

 
 
 

コメント


© SEP Research Group in Japan created with Wix.com

bottom of page