(中)SEP管轄権異議訴訟でシズベルも敗訴し、OPPOと和解 Sisvel lost jurisdiction case and reconciled with OPPO in China
- 二又 俊文
- 2021年12月7日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年12月9日
ASI(外国訴訟禁止令、中国語で「禁訴令」)とも密接な関連のある裁判管轄権の争いであるが、中国でOPPOが再び勝利した。既報のようにOPPO v. Sharpでも最高人民法院はOPPOの主張を認め、深圳中級人民法院に裁判管轄権を認めたが、その後OPPOはシズベルとも訴訟でも同様の勝利を収め、結局シズベルは苦渋の和解に追い込まれた。
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JETRO北京の知財ニュース2021/12/6号 (No.443) より引用
CHINA IP Newsletter JETRO北京事務所知的財産権部
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OPPOとシズベル社、長年の標準必須特許紛争で和解
中国のスマートフォン大手のオッポ(OPPO)と欧州の知的財産権管理会社のシズベル (SISVEL) は先日、数年にわたる3G、4G規格に関する標準必須特許(SEP)をめぐる世界各地での相互提訴を取り下げ、和解すると発表した。広州知識産権法院(知財裁判所)の調停により、双方の長年にわたる特許紛争は確実に解決されたという。
3G、4G規格に関するSEP権利者であるSISVEL社が、OPPOとSEPライセンス条件については合意に至らなかったため、OPPOを世界数カ国で提訴した。OPPOはSISVELに対し、FRANDの原則に違反して市場支配的地位を濫用したとして、広州知識産権法院に提訴し、2150万元(1元は約18円)の賠償金を請求した。SISVEL社はその後、裁判所の管轄権について、広州知識産権法院で「管轄権異議第1審」を、最高人民法院で「管轄権異議第2審」をそれぞれ提起したが、いずれも却下された。
この事件の管轄権異議についての紛争が解決された後、広州知識産権法院は今年7月7日より、双方当事者の間で調停を始めたという。
(出典:中国知識産権資訊網 2021年11月25日)

Photo: Unsplash,Tingey Injury Law Firm
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