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<論考>ASIに関するEricsson v. Lenovo事件米国CAFC決定 

May 5, 2025 SEP


エリクソンとレノボは5GのSEPを巡りグローバルなクロスライセンスの交渉をおこなっていたが、合意にいたらず、英国や米国で訴訟が起きていた。エリクソンはレノボを米国において提訴したが、レノボは英国でエリクソンを提訴し、FRAND条件の裁定を求めた。


この事件について中所昌司弁護士が米国における事件の経緯について、

LES JAPAN NEWSの2025年3月号に執筆された「SEP実施者によるASI(anti-suit injunction)の申立てについて、第1要件の充足性を認めた米国連邦巡回区控訴裁判所決定 Ericsson v. Lenovo, No. 24-1515, Fed. Cir., 24 October 2024」を執筆されたので、転載させていただく。本文は添付PDFをご覧いただきたい。


以下中所弁護士の記事

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概要

1. Ericsson v. LenovoのグローバルSEP紛争の米国訴訟(ノースカロライナ州東部地区連邦地裁)において、2023年12月、Lenovoは、Ericssonによるコロンビア及びブラジルでの仮差止めの執行の禁止(ASI)を求める申立てをした。

このASIの申立てについて、連邦地裁は、2012年のMicrosoft v. Motorola事件の控訴審判決の基準を用いて、3要件のうち第1要件を満たさないとして、申立てを棄却した。

この控訴審において、2024年10月、CAFCは、第1要件の充足性を認め、第2要件及び第3要件について連邦地裁に審理させるために差し戻す決定を下した。

CAFCの決定は、ASIが認められるための第1要件について、連邦地裁よりも緩やかに解するものであり、今後の米国におけるASIの申立てにおいて、一定の影響力を有する。

 

2. もっとも、Ericsson v. Lenovoの紛争については、今年4月に和解が成立し、連邦地裁が第2要件及び第3要件について判断する前に、米国訴訟も終結した。そのため、上記のCAFCの決定から直ちに、米国においてASIが認められやすくなったということはできない。

また、LES論文の84~85頁で紹介した近時の事例のように、米国でASIの申立てをしても、他国の裁判所がAASIを下す可能性がある。

 

3. なお、ASI以外の、実施者による積極的な訴訟行為として、実施者は、英国や中国の裁判所に対して、グローバルFRAND料率の決定を求めることがある。


英国については、近年、実施者が原告となってグローバルFRAND料率の決定を求める訴訟が増えていたが、今月1日のOptis v. Apple事件控訴院判決は、一審判決が認めたロイヤルティ金額を大幅に増額させるものであったことから、これを契機に、英国裁判所の傾向に変化が生じるのか否かが注目される。


中国については、現在、ZTE v. Samsungのグローバル紛争において、ZTEが、重慶市中級人民法院に対して、クロスライセンスのグローバルFRAND料率の決定を求めている(これに対して、Samsungは、英国高等法院に対して、クロスライセンスのグローバルFRAND料率の決定や暫定ライセンスに関する宣言を求めている。)。この両当事者間では、ZTEがnet licensorであると考えられるため、重慶市中級人民法院が、中国企業であるZTEがnet licensorである事案でどのような判断を下すかが注目される。

 



 
 
 

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