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中国自動車業界 SEPガイドラインライン発表 SEP Guideline by Chinese automobile industries

更新日:2022年12月6日

今月21日にコネクテッドカーのパテントプラットフォームを進めるAvanciは世界中の80社を超えるカーメーカーと3G, 4Gのライセンス契約が締結されたことを発表している。しかし、中国のカーメーカーとの契約はこれまで公表されていない。


このなか中国カーメーカーが自動車インダストリーのためのライセンスガイドライン(中国語では汽车行业标准必要专利许可指引 2022版)を作成し、発表した。

中汽学会知识产权分会、IMT-2020(5G)推进组等联合发布“汽车行业标准必要专利许可指引(2022版)

発表メディア:中国自動車知財権運用促進センター(China Automobile IP Utilization Promotion Center)9月13日付記事


記事によれば、中国汽车技术研究中心有限公司(CATARC)と中国信息通信研究院(筆者注:CAICT、中国工業情報化部の下にあるICT分野で強い影響力を有するシンクタンク)から委託を受け,IMT- 2020 (5G) 推進グループと知財小委員会と中国自動車標準必須特許作業部会(中国語では、中国汽车工程学会知识产权分会、IMT-2020(5G)推进组和汽车标准必要专利工作组)が自動車工業標準ガイドラインを発表した。内容は簡略な5ページの文書であるが、このガイドラインではサプライチェーンのすべての企業がライセンスを取得する資格があるという原則(いわゆるLicense to All)を含む4つのコア原則を提唱し、合理的なライセンス料の計算根拠、考慮すべき事項、計算方法、および累積ライセンス率制限の原則を述べている。ただし、本ガイドラインは現在のところ業界におけるガイドラインで法的な拘束力はない。


原文と筆者のグーグル翻訳による仮訳をPDFで添付する。


また、9月22日付の英国業界専門紙MLexも本件について次のリンクで解説記事を記載している(英語記事)ので合わせて参照されたい。 Chinese auto companies should use antitrust tools in future SEPs disputes, industry experts say


今後5G への急速な移行が続き、EVでの海外進出がめざましい中国カーメーカーがAvanciのコネクテットカーのプラットフォームとどう向き合うのか大いに注目される。今回のガイドラインには法的な拘束力はないが、MLex紙が指摘するように中国カーメーカーがこのガイドラインを引用しながら、SEP権利者との交渉に臨むことは予想される。またAvanciのライセンサー51社にはOPPOやChina Mobileも含まれており、これらのライセンサーの今後の動向や、あるいは巨大なライセンスポートフォリオを有する華為Huaweiの動きにも注目する必要があるだろう。






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