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(日) 論説「標準必須特許をめぐる動向」松永章吾  Editorial “Trend in SEP Judgement” by Shogo Matsunaga

更新日:2022年6月2日

法律誌ジュリスト(有斐閣)2022年5月号の「特集 知財紛争をめぐる動き」にSEPの判例動向に詳しい松永章吾弁護士の論考「標準必須特許をめぐる動向〜誠実交渉義務及びサプライチェーン問題に関する判決の調和と裁判管轄争いの激化」(p.41ー46)が掲載されているので紹介する。http://www.yuhikaku.co.jp/jurist

近時の欧米のSEP判例動向を的確にまとめているので参考となろう。


論説の内容は各国裁判所(特にドイツ、英国、米国)におけるSEP主要判例を大きな3つの流れをたどり、そのなかで近時のSEPを巡る判決動向は大きく3つの流れがあることを指摘している。


流れ1:誠実交渉義務に関する判決の調和が進展した。その例証として欧州では2015年Huawei v. ZTE以降に出た4つの重要判例と米国での控訴審判例をとりあげている。

欧州判例では次の3つの判決がLTAを主張した被告のライセンスを受ける意思をみとめず、Unwillingと認定。

a 2020年8月18日のマンハイム地裁Nokia v.Daimler事件判決(2034/19)

b 2020年9月10日のミュンヘン地裁Sharp v.Daimler事件判決(708818/19)

c 2020年10月30日のミュンヘン地裁Nokia v.Daimler事件判決(2103891/19)

さらに Sharp v Daimler事件判決は,ドイツ連邦最高裁2021年5月判決及び英国最高裁判決事件の一審である 英国高等法院判決([2017]EWHC711 (Pat)) の判旨を引用した上で被告のライセンスを受ける意思を否認する認定をした上, さらに踏み 込んで,権利者は非差別義務の内容として実施者の上流のサプライヤーにライセンスする義務 までは負っていないこととした。

米国判例では2022年2月28日に第5巡回区連邦控訴裁判所で言い渡されたContinentalv.Avanci事件控訴審判決(20-11032)で,パテントプールであるAvanciがOEMのみにライセンスし,サプライヤーに対するライセ ンスを拒絶していることがシャーマン法に違反するかが争点とされたが、ContinentalはOEMに対する契約上の特許補償義務を負っているとしても.OEMの求償を受けたわけでもその具体的なおそれがあるわけでもなく,またライセンスを受けていなくても事業を継続できる以上損害は生じていないと判示し、原判決を取り消しContiの請求却下。


流れ2:サプライチェーン問題に関する判決の調和の進展。コネクテッド・カーをめぐり繰り広げられたLicese to AllやSSPPU理論の議論が米欧とも収束していったこと。


流れ3:裁判管轄を巡る争いがASIあるいは禁訴令の応酬という形で激化したこと。




 
 
 

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