(欧) 欧州統一裁判所議定書(UPCA)の発効が6月1日に延期 Start of UPCA postponed for 2 months
- 二又 俊文
- 2022年12月8日
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欧州統一裁判所(UPC)の12月5日発表によれば、UPCAの発効が2023年4月1日から6月1日に,その準備段階としてサンライズ期間(注)が2023年1月1日から3月1日にそれぞれ2ヶ月間延期となった。
サンライズ期間とはUPCA発効前でも「適用除外」を申請できる期間でUPCA発効前の3ケ月間の期間をいうが、同期間ならびにUPCA発効後7年の移行期間中は「適用除外」(オプトアウト)を申請することにより,クラシック欧州特許については侵害訴訟もしくは特許取消訴訟を新UPCのもとではなく、かわりに各国内裁判所若しくは他のEU域内各国特許庁に対して提起できる(UPCA83条1項、3項)。

Photo: UPC HP
この「適用除外」を申請するためにはシステム(Case Management System)へのアクセス及び電子署名に必要な認証のための準備がユーザーに求められるが、このUPCの準備期間が十分ではないため今回の延期となったとUPCは説明しており、UPCAの発効が2023年6月1日以降にまで更に遅れることはないと説明している。
以上の情報は海外知財情報に詳しい高橋弘史氏(Panasonic)より提供いただいた。
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