(米) DOJへのAvanciに関する新意見書 New Letter to DOJ Kanter about Avanci BRL

Avanciのパテントプールを巡り、DOJ（米国司法省） Jonathan Kanter AAGへの新書簡が提出された。多くの知財専門誌がトップで報じている。そのなかからIPWatchdogの記事を中心に紹介する。

https://ipwatchdog.com/2022/11/30/patent-experts-urge-kanter-to-reject-calls-to-scrap-avanci-business-review-letter/id=153661/#

Avanciのパテントプールに関しては10月17日に車業界からの反発を反映して25名の知財関係者がDOJの独占禁止法トップのJonathan Kanter司法次官補(AAG)に書簡を送った。書簡は2020年7月28日付DOJが出したAvanciへのビジネスレビューレターBRL（注）を撤回し、Avanciのプールについて見直しを要求するものだった。

（注1）DOJのBRL　https://www.justice.gov/atr/page/file/1298626/download

（注2）10月17日書簡　https://ipwatchdog.com/wp-content/uploads/2022/11/Letter-to-AAG-Kanter-re-SEPs-and-Patent-Pools-10.30.22-1.pdf

今回、その10月17日書簡に強く反発する法曹関係者などを中心に、10月書簡は誤謬に満ちたものであるという批判の意見書を11月30日に提出した。PDFファイル添付。

同書簡に署名したのは25人の前裁判官、競争当局関係者、教授、公益機関の関係者で

「パテントホールドアップはハイテク分野の特徴であり、ロイヤリティスタッキングが起きているという2010年代の古い誤ったロジックを展開し、長きにわたる誤解を恒久化しようとする」ものと述べ、DOJが10月17日書簡にとらわれることなく、従前のBRLを維持し続けることを求めている。

本文は11ページあり、4ページの署名者一覧が続く。

書簡はパテントホールドアップやロイヤリティスタッキング理論がエビデンスを欠いたものであること、10月17日書簡が行われている司法判断とは遊離していること、部品レベルのライセンスの主張の弱点、パテントプールの役割への誤解などを指摘している。

その他の関連報道

FOSSブログ　12月1日付

http://www.fosspatents.com/2022/12/professors-former-judges-and-government.html

IAM　12月1日付Former judges and government officials strike back to defend antitrust attack on Avanci patent pool. Read more here

2022-12-01_Letter to AAG Kanter re SEPs and Patent Pools.pdf

ダウンロード：PDF • 406KB

Photo: Shutterstock