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韓国特許法さらに改正「損害賠償の範囲拡大」プロパテント進む Korea moves further pro-patent trend by patent law 20200630

更新日:2020年7月1日

(韓国第一特許法人 金律利、崔世煥弁理士からの情報)韓国特許法は2019年に改正が行われ「通常の実施料に代わる合理的な実施料」、最大3倍の「懲罰的損害賠償制度」の導入、特許権侵害者に対する「資料提出義務」の強化が行われているが、今回、5月20日の改正でさらに特許権者の生産能力を超える侵害品にも損害賠償の範囲が拡大することとなった。これにより、特許権者は、訴訟において、最大で[(特許権者の生産能力の範囲×単位当たりの利益額)+(超過分×合理的な実施料率)] X3の金額を主張することができる。

 今回の改正がSEPに対する具体的な影響はまだ見えないが、特許権者の生産能力の範囲を超える金額に対しても損害賠償を請求することができるという点では、特許権者に有利な変化となる。先の合理的な実施料、懲罰的損害賠償などは、導入されたばかりで判例の積み重ねを待つ必要があるが、当分の間は、損害賠償額の算定において、多少の混乱も予想される。

参考資料: FirstLaw Patent Newsletter June 2020

特許法の改正による損害賠償の範囲の拡大 キムチョル 金徹

2020年5 月20 日、特許権者の生産能力を超える侵害物品に対しても特許権侵害に基づく 損害賠償の請求を認めることを骨子とする特許法改正案が韓国国会の本会議を通過し、2020年12月10 日より施行される見通しである。今回の改正特許法は、2019 年7 月9 日より施行中の 懲罰的な損害賠償制度と共に、韓国における特許権侵害に対する保護を更に強化すると期待され る。

特許権者の生産能力を超える侵害製品に対する損害賠償の請求

現特許法では、特許権者が侵害者に対し請求できる損害額は、「侵害者が譲渡した侵害製品 の譲渡数量」に「特許権者がその侵害行為がなければ販売することができた製品の単位数量あたり の利益額」を乗じて得た金額で計算される。しかし、その損害額は、特許権者の生産能力により限られるため、「特許権者が生産することができた製品の数量」に「単位数量あたりの利益額」を乗じて得た金額を超えることはできない。例えば、特許権者が生産することができた製品の数量が300 個であり、侵害者により譲渡された侵害製品の譲渡数量が 10,000 個である場合、特許権者は本人の生 産能力を超える 9,700 個の製品に対しては損害賠償を受けられないこともある。従って、現特許法下では、特許権者の生産能力が侵害者の生産能力よりも低い場合、被害者の特許権者が受ける ことのできる賠償額が不十分であるとの指摘があった。

かかる問題を解消すべく、改正特許法では、現特許法で認められる特許権者の生産能力範囲 内の損害額(即ち、300 個×単位数量あたりの利益額)に加え、特許権者の生産能力を超える侵 害物品の譲渡数量に合理的な実施料を乗じて得た金額(即ち、9,700 個×合理的な実施料)を 損害額として請求できるように許容することで特許権の保護を強化した。本制度は 2020年12月10 日以降の損害賠償請求から適用される。

特許権侵害に基づく損害賠償の請求が増加する見込み

韓国では、他人の特許権を侵害した行為に故意があったと認定されれば、損害額として認められた金額の 3 倍を超えない範囲内で損害賠償額が決められる、いわゆる『懲罰的損害賠償制度』が 昨年より施行中である。特許権侵害に基づく損害賠償請求額の拡大に関する今回の法改正は、 既に施行中の『懲罰的損害賠償制度』と共に、特許権者にとって一層信頼できる特許制度の構築に近づくものと言わざるを得ない。先進5カ国特許庁(IP5:韓国、日本、米国、欧州、中国)のうち、 特許権者の生産能力を超える侵害品にまで損害賠償を許容する制度と懲罰的損害賠償に係る 制度との両制度を全て明文化している国は韓国が唯一である。それゆえ、これから韓国で特許侵害に基づく損害賠償の請求がかなり増加すると見込まれる。 FirstLaw P. C. +82-2-589-0111(日本語) Email:firstlaw@firstlaw.co.kr https://www.firstlaw.co.kr


 
 
 

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