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(英)FRAND料率に関する英国高等法院判決(2)InterDigital v. Lenovo in UK(2)

更新日:2023年3月28日

今回判決ではどうFRANDレートを算出するかの手順と手法が詳細に検討されているが、もう一つ注目される点がある。Statute of limitations(時効)である。英国を含め多くの国では6年間が適用されているが[523, 531], 今回の判決では17年分の求償を認めた。

※日本では「損害及び賠償義務者を知った時」から3年(民法724条)


SEPを巡るロイヤリティの交渉は時間がかかり、権利者にとっては侵害による損失の回収が遅れることが問題となる一方実施者にとっては交渉を長引かせること(hold-out)で実質的な費用の負担を逃れることができるメリットがある。Mellor裁判官はLenovoは基本的にwilling licenseeではあるが、hold-outから生ずる利を認めなかった。

今回3月16日InterDigital(IDC) v. Lenovo [2023] EWHC 539 (Pat)判決でMellor裁判官はFRAND義務に基づく今回の交渉について2007年から2023年12月までのロイヤリティ相当額を$138.7MilをIDCに支払うことを命じた。これは6年を大きく超える17年分の求償を認めるもので、これが控訴審でも認められると英国では新たなcase lawとなり、現在進行中のOptis v. Apple事案にも影響を与える可能性が出てくる。このLimitation Periodsを巡る判決の考え方は[520-535]に記載されている。今回のポイントは権利者と実施者のFRAND義務の履行への比較考量である。FRAND義務が発生するのは標準化団体のETSIにおける契約(6.1条)であり、ここにおける標準化の策定過程での義務と、利用過程での義務はSEP権利者と実施者の双方に課せられる。双方がwillingnessを持たねばならないということである[530]。今回の判例は見事にこの双方の義務を判決文に落とし込んでいる。


Source: RCJ UK


3月16日付け判決(原文)


 
 
 

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