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内閣府知財推進計画意見募集結果 Japan's 2026 IP Promotion Plan: Public Comments Released

April 06, 2026,  by Toshi Futamata


内閣府知的財産戦略推進事務局より、昨年12月に実施された「知的財産推進計画2026」策定に向けた意見募集の結果が公表された。


AI関連意見が突出

全体を通じて、AI関連の意見が最も多く寄せられた。項目「(A2)AIと知的財産」には376件が集中しており、知財政策における生成AI対応への関心の高さが改めて浮き彫りとなった。


結果概要:意見書総数901件

内訳は法人・団体からの意見と個人からの意見(726件)に分かれており、結果概要は以下のPDFにて確認できる。


法人意見資料(PDF)

SEP関連の主な意見提出者(法人・団体)

SEPに関連する意見を提出した主な法人・団体は以下のとおりである。

  • NTTドコモ(p.51)

  • 日本自動車工業会(p.95)

  • 日本知的財産協会(p.100)


 個人意見資料(PDF)


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筆者も個人として、SEPに関する意見を下記のように提出し、(C3)「 新たな国際標準戦略」13件のうちの一つとして掲載されている。


<ブログ筆者意見書>

SEP・国際標準・市場形成を巡る出口戦略の欠如について


 私は、2000年代初頭の「知的財産立国」政策の開始当初から 20年以上にわたり、国内外企業および学術の異なる立場で、知的財産、とりわけSEP(標準必須特許)を巡る実務と政策動向に向き合ってきた。その過程で、我が国が国際標準と知的財産を巡る競争において、戦略的に重要な判断を誤り続けてきた現実を現場で見てきた者として、本意見を述べる。


知的財産推進計画 2026 は、国際標準や標準化人材育成といった「入り口」に重点が置かれている一方、標準化活動の成果として生み出される知的財産、特に SEPが有する「戦略ツールとしての価値」に正面から向き合う姿勢が十分に示されていない。


国際標準を巡る競争の本質は、技術仕様の策定ではなく、標準化の結果として形成される SEP をいかに活用し、市場構造や競争ルールを主導するかという国家間の戦略的競争にある。中国、欧州、米国、英国の政策当局はいずれもこの点を明確に認識し、国際標準と SEP を産業政策、競争政策、司法政策と結び付けた出口戦略を構築している。


中国政府は SEPを国家戦略資源として位置づけ、標準政策や競争法政策と連動させて市場形成の主導権確立を図っている。欧州は欧州統一特許裁判所(UPC)を制度的中核とし、SEP紛争を通じて市場秩序に影響を及ぼす戦略を進めている。米国においても、USPTOは SEPを国家戦略上の重要テーマとして位置づけ、6G を見据えた国際標準競争への危機感を強めている。


これに対し我が国の政策は、「標準化の成果をいかに使うか」という視点が弱い。標準化活動の真の価値は、その成果である知的財産、特に SEPを競争戦略のツールとして活用できるか否かにある。


知的財産推進計画 2026 においては、国際標準と SEP を市場形成を左右する「戦略ツール」として明確に位置づけ、標準策定から市場主導までを一体で捉えた出口戦略と、それを実現できる実務的・戦略的人材育成を中核施策として盛り込むことを強く求める。これにより、「技術で勝ち、標準に貢献し、事業で負ける」構造を一つでも是正することを切に期待する。


以上

 
 
 

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