<論考>英国最高裁、Avanciプラットフォーム料率 <Article>Tesla v InterDigital/Avanci FRAND Rate
中所昌司弁護士(長島・大野・常松法律事務所)が、『A.I.P.P.I.(月報)』2026年10月号に、Tesla v InterDigital [2026] UKSC 27 を扱う論考を寄稿されました。ご本人の承諾をいただき、本ブログで紹介をします。冒頭の紹介文は、中所弁護士からいただいたものです。
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中所弁護士による紹介
英国最高裁は、TeslaがInterDigital及びAvanciに対して求めるAvanci 5GプラットフォームのFRAND条件に関する宣言請求について、本案審理に付すべき真剣な争点があり、英国で訴訟を進めることができると判断した。Avanci 5Gプラットフォームの現行料率がFRANDか、具体的にいかなる料率がFRANDかについては、引き続き高等法院で審理されることになった。
その後、Teslaは高等法院でAmended Particulars of Claimを提出し、従前の請求のうち、Avanci自身が独立にFRAND義務を負うことを前提とする部分を削除した。Teslaは、その後のReplyでもAvanci自身がFRAND義務を負わないことを認めている。他方、Teslaは、InterDigitalの英国SEPについてFRANDとなる唯一のライセンスはAvanci 5Gプラットフォーム全体を対象とするライセンスであるとの主張を維持している。
これに対しAvanciは、SEP権利者は各自のSEPポートフォリオについて二者間ライセンスを提供することでFRAND義務を履行し得るとして、Teslaの上記主張を争っている。さらにAvanciは、仮に裁判所が現行の1台32ドルより低い料率をFRANDと判断しても、その低い料率ではTeslaにライセンスを提示しないと明言している。
このTesla事件のトライアルは、2028年3月13日から始まる5日間の期間内に開始される予定である。他方、Snap v Dolby/Access Advance事件では、Access AdvanceのVDP Poolについて、SnapがRANDライセンスを受ける権利、その範囲及びRAND料率を扱う第1回トライアルが、2027年11月1日から始まる5日間の期間内に開始される予定である。そのため、現行日程どおりであれば、Snap事件が英国裁判所によるパテントプールのライセンス条件・料率に関する最初の本案判断となる可能性がある。
論考
> 中所昌司「プラットフォームを介するSEPライセンスのFRAND条件に関する訴えと英国裁判所の管轄―Tesla v InterDigital [2026] UKSC 27―」『A.I.P.P.I.(月報)』Vol.71 No.10, pp.800–809(2026年)
論考本文(PDF)は、中所弁護士及びA.I.P.P.I.のご了解を得て、本ブログに添付しています。
本稿への論考の掲載をご快諾くださった中所昌司弁護士と、転載をご了解くださったA.I.P.P.I.に、厚く御礼申し上げます。




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